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園舎は完成してからがスタート【魔法の園舎づくりLabo】

園舎づくりは「建てて終わり」ではありません。
どう使い、どう育てていくか。そこからが本当のスタートです。
今回は、自らも保育園を運営する園舎専門設計事務所として、大切にしている「園舎設計の4つの視点」 をご紹介します。
1. 園の理念を整理し、ブランドとして発信する
園舎は、園の想いを伝える“メディア”でもあります。
まず大切なのは、園の歴史や理念を改めて言語化し、職員・保護者・地域など、すべてのステークホルダーにしっかりと共有できる状態にすること。
複数の園を見学したとき、子ども自身が「この園が好き」と感じる瞬間があります。その感覚を支えるのが、“理念が形になった空間”。園舎が、保護者の意思決定を後押しする存在にもなります。
2. 保育の質を高める仕組みをつくる
良い園舎とは、子どもだけでなく先生も成長できる空間です。
先生たちの成長段階や保育方針の変化に合わせて、視点や保育の質が少しずつ向上していく。そのベクトルに寄り添える園舎を設計することが重要です。
保育士さんが気づきを共有しやすい空間、子どもと大人の関係性が自然に育まれる場づくり。それが結果的に、園全体の保育の質を支えます。
3. 働く人の“居場所”を考える
採用や定着の課題を解決する鍵も、実は空間にあります。
十分な職員スペースがないと、仕事の区切りが曖昧になり、疲労感が蓄積します。
逆に、リラックスできる休憩場所や作業しやすいノンコンタクトタイムの環境が整っていれば、自然と職員のモチベーションや効率も上がります。
小さなスペースでも、少しの工夫で“働きやすさ”と“チーム力”を高めることができます。
4. 園の仕組みを見える化し、合理的に再設計する
ハード(設計)とソフト(運営)の両面を見ながら、園の動線やオペレーションを最適化することも重要です。
「これまでこうだったから」ではなく、一度すべてを俯瞰して仕組みを見直すと、運営のパフォーマンスが大きく変化します。たとえば、クラス名やフロア構成をワークショップ形式で再整理したことで、教室配置がより機能的になった例もあります。
園舎づくりとは、設計者だけの仕事ではなく、園の中の仕組みを一緒に育てていくプロセスです。
まとめ
園舎が完成した瞬間は、ゴールではなくスタートライン。そこから始まる園の“成長の物語”を、ともに描いていくことが私たちの役割だと考えています。
Photo:いしみねほいくえん
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