コラム
色育とは?保育園・幼稚園・認定こども園で大切にしたい色の力と園舎づくり

子どもたちは毎日、たくさんの色に囲まれて過ごしています。
青い空、緑の木々、木のぬくもり、友達が描いた作品。人は五感の中でも視覚から多くの情報を得るといわれており、色は物や場所を認識したり、自分の気持ちを表現したりする大切な手がかりです。
今回は、「色育(いろいく)」と園舎づくりの関わりについてご紹介します。
色育とは?
色育とは、色を通して子どもの感性や表現力、コミュニケーション力を育む考え方です。
色の名前や意味を覚えることが目的ではなく、「好きな色を選ぶ」「色の違いに気づく」「感じたことを表現する」といった体験を大切にしています。色には正解がありません。だからこそ、自分と友達の違いを自然に受け入れ、多様性を学ぶきっかけにもなります。
色育は知育にもつながる
色は、子どもたちの学びの入り口でもあります。
色を見分ける観察力、分類する力、「混ぜたらどうなる?」と考える探究心、感じたことを伝える表現力など、遊びの中でさまざまな力が育まれていきます。季節の草花を観察したり、色水遊びや絵の具遊びを楽しんだりすることも、色育につながる大切な体験です。
園舎の色も、子どもたちの教材の一つ
色育というと教材や製作活動を思い浮かべますが、子どもたちが最も長い時間触れている色は、実は園舎そのものです。
壁や床、家具、木材、自然光、園庭の緑。子どもたちは毎日、さまざまな色を感じながら生活しています。例えば、保育室ごとに色を変えて場所をわかりやすくしたり、木のぬくもりを感じられる空間をつくったりすることも、子どもたちの生活を支える工夫の一つです。
カラフルなら良いというわけではない
色育と聞くと、「園舎もカラフルな方が良い」と思われることがあります。しかし、必ずしもそうではありません。
園舎には、子どもたちの作品やおもちゃ、絵本など、日々たくさんの色が加わります。そのため建物そのものは木材や白、ベージュなど落ち着いた色合いを基調にし、子どもたちの表現や自然の色彩が引き立つ空間にするという考え方もあります。
また、必要な場所にはアクセントカラーを取り入れることで、場所を認識しやすくしたり、活動への期待感を高めたりすることもできます。
大切なのは、「どんな色を使うか」ではなく、「この場所でどのように過ごしてほしいか」という視点です。
まとめ
色育とは、色を見て、選び、感じたことを表現する体験を通して、感性や知育、コミュニケーション力を育む考え方です。
そして、その体験を支えるのは教材だけではありません。子どもたちが毎日過ごす園舎もまた、感性や創造力を育む大切な学びの環境です。
野口設計では、「何色を使うか」だけでなく、「この場所で子どもたちにどのように過ごしてほしいか」を考えながら園舎を設計しています。
よくある質問(FAQ)
Q. 色育とは何ですか?
A. 色を通して感性や表現力、コミュニケーション力を育む考え方です。
Q. 色育は知育にも役立ちますか?
A. 色を見分けたり、分類したり、混色を楽しんだりする体験は、観察力や思考力、探究心を育むきっかけになります。
Q. 園舎はカラフルな方が良いのでしょうか?
A. 必ずしもそうではありません。木材や自然素材を基調にし、必要な場所に色を取り入れることで、子どもたちが心地よく過ごせる空間になります。
執筆
野口直樹建築設計事務所
幼稚園・保育園・認定こども園を専門とする一級建築士事務所です。「魔法の園舎」をコンセプトに、子どもたちの体験を育む園舎づくりをご提案しています。
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