コラム
保育園・幼稚園・認定こども園のテラスとは?子どもたちの体験を広げる屋外空間の役割

保育園・幼稚園・認定こども園のテラスとは、園舎と園庭をゆるやかにつなぐ屋外空間です。
単なる通路ではなく、遊びや食事、自然とのふれあいなど、子どもたちの体験を広げる大切な場所として取り入れられています。
今回は、保育園・幼稚園・認定こども園におけるテラスの役割や、設計で大切にしていることをご紹介します。
テラスとは?
テラスは、園舎と園庭の間に設けられる半屋外のスペースです。
園庭へ出入りする通路として使われるだけでなく、子どもたちが遊んだり、先生と会話をしたり、季節を感じたりする場所にもなります。
屋内でも屋外でもない、その中間だからこそ生まれる体験があります。
テラスとウッドデッキの違いは?
「テラス」と「ウッドデッキ」は同じ意味で使われることもありますが、厳密には少し違います。テラスは屋外空間そのものを指し、ウッドデッキは木材でつくられた床のことです。
そのため、木で仕上げられたテラスを「ウッドデッキ」と呼ぶことも多く、保育園でもよく採用されています。
テラスがあることで生まれる5つの体験
① 外遊びがもっと身近になる
テラスがあることで、園庭への行き来がスムーズになります。
「少し外へ出てみよう。」
そんな気持ちが生まれやすくなり、子どもたちの遊びも自然と広がります。
② 自然を身近に感じられる
風を感じる。
鳥の声を聞く。
雨の音に耳を澄ます。
テラスは、自然を五感で感じられる場所でもあります。
③ 保育の活動が広がる
テラスでは、外遊びだけでなく、
・絵本を読む
・お絵描きをする
・給食やおやつを楽しむ
など、さまざまな活動を行うことができます。保育室とは少し違う環境だからこそ、新しい発見が生まれます。
④ 子どもたちの居場所が増える
園庭でもない。
保育室でもない。
そんな「ちょうどいい場所」があることで、子どもたちはその日の気分に合わせて過ごし方を選べるようになります。
⑤ 園庭とのつながりが生まれる
テラスがあることで、室内と園庭がゆるやかにつながります。子どもたちは、遊びの流れを止めることなく、自然に行き来することができます。
野口設計が大切にしていること
野口設計では、テラスを単なる通路とは考えていません。
子どもたちの体験を豊かにする場所のひとつとして、その園らしい使い方を一緒に考えています。
一例として、軒下のあるテラスを設計することもあります。雨の日でも外の空気を感じたり、夏の日差しをやわらげたり、風や光、季節の移ろいを感じたり。
屋内と屋外をゆるやかにつなぐ、そんな空間を私たちは「軒下の魔法」と呼んでいます。
雨の日でも濡れずに教室を行き来できるだけでなく、子どもたちは走ったり、立ち止まったり、季節の風を感じたりと、それぞれの時間を楽しんでいます。
一見すると小さな工夫ですが、こうした余白が子どもたちの好奇心や自主性を育むきっかけになると考えています。
まとめ
保育園・幼稚園・認定こども園のテラスは、園庭へ出るためだけの場所ではありません。遊び、学び、自然とのふれあいを広げる、子どもたちにとって大切な居場所です。
だからこそ野口設計では、「ここでどんな体験が生まれるだろう。」という視点を大切にしながら、一つひとつのテラスを設計しています。
よくある質問(FAQ)
Q. 保育園のテラスとは何ですか?
A. 園舎と園庭をつなぐ屋外空間です。遊びや食事、自然とのふれあいなど、さまざまな活動に活用されています。
Q. テラスとウッドデッキの違いは何ですか?
A. テラスは屋外空間の名称で、ウッドデッキは木材でつくられた床を指します。木製のテラスをウッドデッキと呼ぶこともあります。
Q. テラスにはどんなメリットがありますか?
A. 外遊びが身近になることや、自然を感じられること、活動の幅が広がることなどが挙げられます。
Q. 雨の日でもテラスは使えますか?
A. 屋根や軒のあるテラスであれば、雨の日でも外の空気を感じながら活動できる場合があります。
執筆
野口直樹建築設計事務所
幼稚園・保育園・認定こども園の園舎設計を専門とする一級建築士事務所。全国で多数の園舎設計・建て替えプロジェクトを手掛け、「魔法の園舎」をコンセプトに子どもの好奇心を育む空間づくりを行っています。
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