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映画からの気付き

細田守監督の『サマーウォーズ』という映画はご存知でしょうか?(ちなみに細田守監督は『おおかみこどもの雨と雪』の監督でもあります) 本日は、この『サマーウォーズ』の話をしたいと思います(´▽`)
ごくごく単純にまとめると、インターネット上で作られる仮想空間の無限の可能性と、そこに潜む危険な落とし穴、そして現実社会での人と人との繋がりの大切さがこの映画の主題です。こんな重苦しく、またいろんな小説や映画を通して描き尽くされたテーマを、小中学生でも楽しめるような「ひと夏の冒険」として明るく描き出した監督やスタッフの手腕は本当に素晴らしいと思います。

この作品より、1本の映画を観るときでも、いろんなことを知っていると何倍も楽しむことができ、また素敵なシーン・素敵なセリフを心に書き留めておくと、感動を再現しやすくなることも、教えていただきました。

まず面白いのが舞台背景。作品中では「我々のご先祖は徳川15万の大勢に勇猛果敢に立ち向かったのじゃ」と「おじいちゃんたち」がご先祖自慢を始めるのですが、この「ご先祖様」とは真田幸村。『真田十勇士』『真田太平記』など多くの歴史小説や映画・ドラマに登場する「ヒーロー」であり、『サマーウォーズ』の舞台となる「おばあちゃんの家」のモデルは真田家の居城信州上田城の城門の一部。1600年の徳川対真田の「第2次上田合戦」で真田軍に翻弄された徳川秀忠の大軍は、上田で足止めをくらい、「天下分け目」の関が原の合戦に間に合うことができませんでした。ひょっとしたらここで、その後の日本の歴史を塗り替えられていたかもしれないのです。

もうひとつは、ものすごく「個人的」な思い入れの産物ですが、最後の「バトルシーン」で主人公の一人である「サツキ」が「大ボス」に敗れそうになるその瞬間、ドイツ人のある少年が、「サツキ。ボクのアバターをどうぞ使ってください。そしてボクの大切な家族を守ってください」という協力のメッセージを送ります。この感動のシーンで、メッセージはまずドイツ語で表示され、それから日本語に変換されていくのです。このような手法を取られると、インパクトが残り、心に残るシーンとなります。『人にもの、ただでやるにも 上手下手』とはこのことかもしれません。

よい小説やよい映画には、「誰かと共有したい」と思うような素晴らしいシーンや、感動的なセリフがたくさんあります。
最後に『サマーウォーズ』のなかで一番のお気に入りは、やはり「栄おばあちゃん」の「いちばんいけないのはおなかがすいていることと、独りでいることだから」というところです。
いよいよ世界の滅亡まで秒読みかというクライマックスで、主人公の仲間(家族)たちは、栄おばあちゃんのことばに励まされ、そして全員で思いっきりごはんを食べ始めます。もそもそとひとりでハンバーガーを食べるのではなく、大勢で楽しく美味しくごはんを食べることがどれだけ勇気を奮い立たせてくれるかを、このシーンは伝えてくれます。

ごはんを仲間たちと、家族と食べること、ごくごく普通のことのように感じますが、この映画を見るにあたって、その当たり前のことが、何か『特別感』のようなモノを感じました。

一本の映画や小説といえども、多くの『気付き』を与えてくれることを再確認しました( ^)o(^ )


はじめは新鮮な感動があったんだな、何事も・・・。
【のび太】

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